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堕ちた魂のフーガ 5 過去編

五. (過去編)ブーッ。 ブーッ。 ブーッ。携帯のバイブ音が鳴っている。つくしは表示された相手の名前を見て、慌てて講義を抜け出した。「もしもし…道明寺。久しぶりね!そっちはどう?相変わらず忙しいんでしょ?」「ああ。毎日みっちりと、仕事や一般常識の講義、パーティーや会食、会議、出張、何でも詰め込みやがって。俺は機械じゃねぇっつーんだよ。今電話してるのだって、たまたま今夜のパーティー会場が少し遠いから、...

堕ちた魂のフーガ 4

四.住宅地の路地にひっそりと停まっている黒の高級車。高級車に似つかわしく、運転席には白い手袋の運転手が座っているが、運転手は暇を持て余しているようだ。車は一向に発進する気配がなく、周囲の暗闇に溶け込むように停車していた。車の中の後部座席は、外からは窺い知る事が出来なかったが、中ではあきらが、最初はぽつぽつと、だが次第に自分の世界にのめり込むようにして、過去を語りだしていた。その顔は桜子に向けられて...

堕ちた魂のフーガ 3

三.「暗示?」「ああ、暗示だ。」しだいに暮れてゆく住宅地の路地にひっそりと、だが妙に存在感のある黒の高級車が路駐している。よく見れば運転席にはお仕着せを着た運転手が座り、また車は上品な光沢のある塗装でただの普通車には見えない。しかし、路地を通る人影はまばらで、たとえ通り過ぎる人がいたとしても、皆それぞれの家路を急ぐ人ばかり。チラリと車に視線を向けはするものの、誰も立ち止まろうとはせず、黙ってすり抜...

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