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cafe パラソル 〜和風茶屋 傘〜

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これは、田舎町にある小さなカフェ"パラソル"を舞台にした、なんちゃってパラレル劇場です。
登場人物は大体ふざけていますので、イメージが崩れるのが苦手な方はご遠慮下さい。

ではでは〜

☆☆☆☆☆


とある田舎町。
何の特徴もない裏通り。

そんな場所に、それはあった、

cafe パラソル

店長兼、ウェイトレス兼、調理担当(つまり一人しかいない)チム田チム子は、今日もつぶやいていた。

「ふわぁぁぁ〜〜〜。今日もお客が来ないねぇ。暇だから、新メニューでも考案しようかな…。」

ガチャ。

「ケーキだけじゃなく、ランチも出した方がいいのかな?」

「ランチもいいけど、抹茶なんてのもいいぜ。」

「そう?でも抹茶と言うと、お供は当然、和菓子よね。…って、あら‼︎あなたはも、もしや西門くん⁉︎
ようこそ‼︎狭い店だけど、歩道の街路樹が見える、こちらの特等席へどうぞ。」

「悪ぃんだけど俺、先週フランス出張で、世界遺産のセーヌ川河畔の並木道、散歩してきたんです。
だからこっちの、お姉さんの顔がよく見えるカウンター席でいい。」

ぱっちーん。
そう言うと西門総二郎は、チム子に軽くウィンクした。

キュピーン‼︎

な、なにこの、山奥の竹林を吹き渡る風のような、さわやかな香り!
こんなオバチャンに向かって、さらりとお姉さん、とか言う紳士な態度!
そ、それに恥ずかしげもなくウィンクとか、似合いすぎる!

だ、だめ、この人フェロモンありすぎる。
さすが、西門総二郎だわ。

「そ、それならカウンターへどうぞ。
今日は、どうしてこちらへ?」

「ああ、実はこの近くで茶会があったので。そう言えば、司から前に聞いてたんです。何でも、採算とれなくて赤字で、今すぐ潰したいカフェがあるんだが、牧野がそこのシフォンケーキを気に入ってるから、潰せない、とか。”だって、行ってみた時、カフェが無かったら、牧野悲しむだろ?”って。全く司、どんだけ牧野好きなんだか、って話ですよね。
近くに来たら、そのウワサのカフェを見たくなったんです。
確かにココ、あまりパッとしないですよね。俺もココには、彼女連れて来る気にはなんねぇなぁ。」

し、失礼な‼︎

「彼女って、本命の彼女?」

西門君はニッと笑った。

「まさか。遊んでる彼女ですよ。お姉さんも俺とあそんでみる?年上は専門外だけど、ま、一回くらいなら別にいいでしょ、細かい事にはこだわらなくても。」

コイツ、軽い!軽すぎる!

「いえ、結構です。西門君には、本命の彼女はいないの?」

すると、彼の雰囲気が微妙に変わった。
表情はかわらないのに、影が濃くなった気がした。

「本命?…アハハ、おかしいな、お姉さんがヘンな事言うから。俺ね、遊びの女は星の数ほどいるけど、ただ一人本命にだけは、絶対気持ち、伝えちゃいけないんですよ。笑っちゃうでしょ、あー可笑しい。
あ、今の話、他の人にはナイショですよ。お姉さん、名前なんて言うんですか?チム子さん?
じゃ、チム子さんと俺だけの、秘密の話ね。」

そう言って少し寂しげにニヤッと笑った西門君は、「コーヒー下さい。」と、静かにブレンドコーヒーを飲んでいた。

コイツ、妙に母性本能くすぐるんですけど‼︎
チム子は心の中でつぶやいていた。

「あ、そうだ。」西門君は言った。

「このカフェ、いっそ、和風茶屋にしたらどうですか?良かったら俺、スポンサーになってプロデュースしますよ。」
「ええっ?!」
「ウン、意外とイケるかも知れない。”和風茶屋 傘”ってどうかな?抹茶の点て方も、教室に通ってもらえばいいし、改装費用も、とりあえず俺が資金提供します。京都の老舗の和菓子屋も、紹介しますよ。」
「そ、そんな!」
「悪い話じゃないと思うけどなぁ。ていうか、すげぇオイシイ話ですよね?チム子さん、和服も似合いますよきっと。」

ぱっちーん。。

でた!本日2回目のキラーウィンク。
ああ、もう頭がクラクラしてきたな。
チム子は、目の前のフェロモンありすぎる男にすっかりのぼせてしまい、危うく「ハイ、そうですね。」などと答えてしまいそうだったが、必死でそんな自分をセーブして、言った。

「お、おお、お気持ちは、とても有り難いです。和風も好きだし、和菓子も、和服も憧れます!でも・・私、シフォンケーキが好きなんです。毎日でも食べたいくらい。シフォンケーキを毎日焼くのが幸せなんです。だから、やっぱりここのカフェは、洋風がいいと思うんです。わがままなのは、わかってるんですけど・・・。ご、ごめんなさい!」

西門君はチム子見ると、言った。

「そうですか。それなら仕方ないですね。
ホラ、チム子さんもわかるでしょ?俺、本気を出すと、報われないんです。あ、でも、茶道だけは別かな。俺には茶道しかないのかもしれないですね。それ以外は、だからこうしておちゃらけているのが、似合ってるんですよ。」

そう言うと、西門くんは悪戯っぽく笑い、「コーヒーうまかったです。」と礼儀正しく言うと、席を立った。
帰り際、ふと思い出したように振り返って、言った。

「そうだ、俺、またここに顔、だしますよ。だってここ・・・たまに、牧野が来るんでしょ?久しぶりに旧交も温めたいし、来たら絶対、連絡下さいよ。

と言って、名詞を出すと、それに手書きでプライベートの連絡先を書き添え、チム子に手渡した。

「これも、チム子さんと俺の、秘密。滅多に人に教えない連絡先だから、無くさないで下さいね。」

ガチャリ。
そう言い残し、今度こそ西門君はドアを開けて、帰って行った。
後には、山奥の竹林を吹き抜ける風のような爽やかな香りと、一枚の名詞が残されていた。

・・・。
「ふぅ~。西門君て、何って魅力的な人!危うく道明寺君という立派なスポンサーがいながら、和風茶屋に浮気する所だったわ・・・。」



こうして、今日もcafe パラソルは、和風茶屋に改装する事もなく、平和に営業を終えたのでした。


ちゃんちゃん。






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2 Comments

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2016/12/08 (Thu) 22:49 | EDIT | REPLY |   

チムチム  

※香 様

コメントありがとうございますm(_ _)m。
総つくも好きですが、総優は、組み合わせがなかなか新鮮で良いと思います!
優紀ちゃん、健気ですよね!
お話、続きを楽しみに読ませてもらいます。

2016/12/12 (Mon) 02:45 | EDIT | REPLY |   

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