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嗚呼、うるわしの御曹司 前編 司BD記念コメディ

〈嗚呼、うるわしの御曹司〉前編 司BD記念コメディ





「フッ・・・今日もオレ様は美しい・・・」

鏡を見つめ、オレは思わずつぶやいた。
見れば見る程、オレは自分で自分の姿に見惚れてしまう。

見ろ、この均整のとれた身体を。
見事な逆三角形を描く、上半身。
引き締まったウエスト。
程良い筋肉のついた、上腕二頭筋。
割れた腹筋と、シャープな線を描く顎のライン。
太い首の上に乗っているのは、涼しげな目元と、煌めく黒い瞳の印象的な顔。

オレは、ボクサーパンツ一丁で、外へ出たい衝動に駆られた。
この身体を、見せびらかしたい
しかし、この、野性味のある、例えて言えばライオンキングのようなオレが、そんな破廉恥なマネをする訳にはいかない。
そう。
イイ男たるもの、寡黙でなければならない。
眉は、やや中央に寄せられ、瞳は伏せられている。
軽く握った拳を額に当て、深い思考に沈んでいるかのように、表情は憂いを帯びている。

おや?
これはどこかで見た事があるぞ。
そうか。
あれだ、ロダンの"考える人"だ。
やはり、オレは芸術品のような造作なのだな。
神は何故、オレのような完璧な人間をお作りになったのだろう。
オレは罪深い。美し過ぎて、罪深い。

おっと、オレは無神論者だった。
そんなオレにも、一人だけ、信じる女がいる。

牧野つくし、ってんだ。知ってっか?
そこら辺の女と一緒にすんじゃねぇぞ。

勝気で気が強えぇが、根は優しくて、無欲で曲がった事が嫌いで情にもろい所もある、可愛らしい最高の女なんだ。

訂正する。
オレは、誰彼かまわずこの美しい肉体を、見せびらかしたりしない。
全てを神に愛されてるとしか思えねぇオレだが、牧野つくし、アイツだけは、それを認めようとしない。
本当言うと、おれはアイツだけに認められれば、他はどうでもいいってのに、だ。

今日こそ。

今日こそ、オレの美しさを、アイツに認めさせてやる。

何たって、今日はオレのバースデイだからな。
昔は、ババァがオレの為にとか称して、お偉いさんを呼んでパーティーを邸で開いていたもんだが、大人になった今、わざわざそんな面倒くさいパーティーなんか開かねぇ。
盆も正月も、クリスマスもイースターも旧正月も、ビジネスにくれてやるが、今日は特別だ。

招待客は、牧野のみ。

もうすぐ、邸のインターフォンが鳴るはずだ。
さぁ来い、牧野。
牧野はオレに、きっとささやかな、でも心のこもったプレゼントを持って来るハズだ。
そのプレゼントのお返しは、麗しい肉体を持った、このオレってワケだ。


ピンポーーン


玄関のチャイムが、オレの部屋のインターフォンにも、聞こえた。
来た!
牧野が来たら、この部屋に通すように、言ってある。
おれはシャ◯ルのオードトワレを、身体に一振りすると、今か今かと、待った。


コンコン。


やがて、遠慮がちに、部屋をノックする音が聞こえた。

「入れ。」

オレは、澄まして答えた。

カチャ。

細くドアが開き、牧野がヒョコッと首だけ、ドアから顔を出した。
オレと目が合うと、次に、上半身裸のオレの上半身(少し混乱してきた)を見た。
すると、カアァァァァッ!と牧野の顔がみるみる赤くなり、バタン!と再び、ドアが閉じた。

「おい、待て!」

まだ部屋に入ってもねぇじゃねぇか!
オレは慌てて部屋を飛び出すと、牧野を追いかけた。

何て逃げ足の速いヤツなんだ!

廊下を曲がったが、牧野の姿は見えない。
ーいや待て。
オレはそうっと忍び足で、国宝級の壺が乗せてある台の下を覗いた。

いた!

壺を乗せた台の下に、潜り込んでやがった。
オレは額に青筋が浮かぶのを自分で意識しながら、牧野に声をかけた。

「テメェ、そんな所で何してやがんだ。」

違う。オレは牧野に、こんな言葉を言いたいんじゃ、ない。
すると、台の下から、か細い声が返ってきた。

「…あんたこそ、上半身裸で、何してんのよ。恥ずかしいじゃない!乾布摩擦でもしてたの?」

は?カンプマサツって何だ?貿易摩擦みたいな経済用語か?
オレがしばし、考えていると、何かがパサっと肩に触れた。

牧野のコートだった。

「それ、貸してあげる。寒そうだから、早く羽織って。」

ふわ。

牧野のコートからは、なんとも言えないフローラルな、でもかすかな刺激臭もミックスされたような甘い香りが漂って来て、オレは思わず鼻をヒクつかせた。

やべぇ、ヘンな趣味に目覚めてしまいそうだ。
何とかオレは衝動を抑えると、小さすぎるそのコートを肩にかけ、

「ホラ、かけたぞ。部屋に戻るから、そこから出てこい。」

と声をかけた。

牧野はやっと、台の下から這い出てきて、オレの前に立った。



(後編へつづく)



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☆☆☆


2日も遅れて、すみません!
ハッピーバースデー、司くん(^^)

後編もお楽しみに。
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- 4 Comments

Ranmaru*  

続きは明日読めるのか?
まさか再来週ぅぅぅぅって言わないよね?
インフル復帰記念カキコ
続き読みたいから早くしてくれ!

2018/02/02 (Fri) 17:41 | EDIT | REPLY |   

チムチム  

Ranmaru* 様

インフル全滅から、やっと生還しました。
記念コメ、ありがとうございます(*^^*)
再来週ぅぅぅぅー!とは言いませんが、4日までお待ち下さい。
チムチム根性無しのため、連日の投稿だと多分、投げ出します(笑)
4日には、何とか仕上げます!

2018/02/03 (Sat) 05:02 | EDIT | REPLY |   

はなじょ  

おお、今気がつきました。

素敵ですね。

続きを楽しみにしてます。


2018/02/03 (Sat) 07:27 | EDIT | REPLY |   

チムチム  

はなじょ 様

いつでも、気がついた時ぶらりと立ち寄って頂けたら嬉しいです^_^
ボケーーーッとしてたらこんなに時間が経ってしまい、お返事大変遅くなりましたぁぁぁ!ゴメンナサイ。

2018/02/12 (Mon) 11:52 | EDIT | REPLY |   

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